マドリード公共放送局の政治的独立性が揺らぐ?サンチェス新幹部の波紋

テレマドリード、政治的中立性の揺らぎ?サンチェス新幹部の波紋

2021-05-04、マドリード州の選挙が終わって、イサベル・ディアス・アユソはそのまま再選。まぁ任期自体は短めなんだけど、予算や法律を進めていくにはVOXの協力なしでは回らなさそうって雰囲気かな。実はアユソが最初にやったことと言えば…2017年、多数決で議会から選ばれたテレマドリード幹部を、新しい法律を使ってバッサリ更迭しちゃったんだよ。それで公共放送の主導権を掴んだ感じ。ちなみに後釜にはPPとすごく縁深いホセ・アントニオ・サンチェスが入ってきて、年収97,000ユーロという新設ポジションに収まった(エル・パイス、2021年)[1]。

このサンチェス氏だけど、かつて2013年にイグナシオ・ゴンサレス政権時代にもテレマドリード史上最大規模の人員整理(ERE)の采配をふるった当人でもある。当時1,169人中829人—つまり74%も一斉に解雇する役回りだった。ただ、この大規模解雇、後々裁判所には「不当」判定されたものの、完全な無効とはされずに終わっちゃったみたい。

それにしても、このサンチェスさんはアグイレ政権でもゴンサレス政権下でも視聴率の低迷とか財政状況の悪化にも関与してたりするし…で、おまけに2014年にはラホイ政権下でRTVEへ異動した経緯まで持っている。ほんと経歴複雑だな〜と思うけど、「ま、いいか。」

参照先: https://www.sasmadrid.org/index_php/noticias/6627-ayuso-pone-rumbo-a-2023-tomando-el-control-de-telemadrid-y-erigiendose-como-una-lider-nacional-contra-sanchez-19-07-2021

公共放送局の行方:政治と放送の微妙な関係

ホセ・アントニオ・サンチェスが持つこんな来歴からして、実際に彼の就任はテレマドリード(公共放送局)の社内ムードや運営スタンスに微妙な波を及ぼしてるみたい。ま、正直言うと、ある政党との近さで知られてる人がトップだと、中立性とかニュースへの信頼度が揺れかねない…という心配の声はなかなか消えない気もする。さらに言えば、以前に大規模なリストラを敢行したことでも有名なので、現場スタッフや労働組合から一部で強い不満や反発が出ているらしい。「放送局として、本当に政治的独立性を維持できるのかな?」なんて指摘も外部観察者から聞こえるし、うーん、この先どう改革するつもりなのか運営方針にも関心が集まりそう。ま、いいか。

公共放送局の行方:政治と放送の微妙な関係

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