2470万ユーロの遺伝子治療薬:希少疾患に挑む医療の挑戦と倫理の狭間

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2022年7月、スペイン保健省はOrchard Therapeutics社と、遺伝子治療薬「Libmeldy(リブメルディ)」の公的資金導入について交渉しているみたい(RTVE 2022年)。このLibmeldyって、1回につき2,470,000ユーロだとか。ちょっと想像もつかない額だよね……。しかも欧州委員会がすでに認可済みで、イタリアやドイツでは公費負担でもう使われているらしい(RTVE 2022年・Orchard Therapeutics発表)。 さて、この薬なんだけど、「メタクロマチック白質ジストロフィー」――3歳未満で発症するケースが多くて、運動や言語、それに認知機能も次第に失っていき、最終的には命に関わるという難病――に唯一適応される治療法とのこと。正直、自分もそこまで詳しくはないんだけど……(スペイン白質ジストロフィー協会代表Carmen Sever氏談・2022年)。 治療自体は自家骨髄移植のプロセスの中で行われる形らしく、壊れてしまったミエリンを守ってくれる酵素の産生を正常化させるものなんだとか。でも投与タイミングがカギっぽいね。身体機能や認知面の低下が現れる前なら「致死的な進行を完全に止められる」とされてるようす[3]。 それから値段が高騰してしまう背景としては、「研究の蓄積がまだ足りなくて企業側への依存構造になりやすい」という話もあるらしいです(Carmen Sever氏談)。実際スペイン国内では年間2~4例くらいしか診断されない疾患なのもあって、公財政面だったり医療倫理面だったり――そうした観点から議論は今も続いている感じだよ(RTVE 2022年・El País 2022年)。ま、いいか。

参照先: https://www.sasmadrid.org/index_php/noticias/sanidad/10187-sanidad-negocia-la-compra-del-unico-farmaco-contra-la-leucodistrofia-y-el-mas-caro-del-mundo-2-4-millones-cada-dosis-28-07-2022
ふう……まだ頭がボーッとしてるけど、ちょっと考えながら書いていきますね。年間でたった2〜4例程度しか報告されない超希少な病気について、高額な治療薬に対し公費を投入すること、この議題はスペイン国内でいまもなお財政面と医療倫理面、両方で活発な議論を生み続けています[RTVE 2022年・El País 2022年]。まあ、どうしてもこういうレアケースは社会的にも目立っちゃうから仕方ないけど、簡単には結論が出せそうにありません。本当に公平なのか、自分もちょっと悩みます。それでも誰かの人生が大きく左右されている事実には違いないので、答えが一つじゃないのも確かなんですよね…。

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Comments

  1. Guest 2025-10-17 Reply
    正直な話、このレベルの金額の遺伝子治療薬、初めて話題になった時ほんと盛り上がってたんだよね。医師仲間とか製薬関係の知人も巻き込んで、「これ本当に患者さんに届くのかな?」とか、「いや社会全体のコストやばくない?」みたいな感じで、それぞれバラバラな視点で色々飛び交って。現場にいる自分たちはさ、希少疾患のお子さん目の前にしたら、少しでも手があるなら何とかしてあげたいって正直思うわけ。でも、その値段設定とか保険適用になると一気に空気重くなるというか…頭抱える部分も多いなーと感じる。ところでみんなは実際どれくらい治療へのアクセス難しいってリアルで感じたりしてる?業界内だけでも、壁みたいなの体感すること案外多くない?